株式会社と合同会社、税金面で本当に違うのは何か

Corporate Tax Guide / No.04
株式会社と合同会社、
税金面で本当に違うのは何か
新設法人向け 2026年版 読了3分

「合同会社の方が安いから」と何となく選んでいませんか?実は運営中にかかる法人税・消費税・地方税は、株式会社も合同会社もまったく同じです。違いが出るのは「設立コスト」と「役員任期に伴う登記費用」の2点に絞られます。一方で信用力や資金調達の選択肢には大きな差があり、税金以外の要素が会社形態の判断材料になります。本記事では、税金面の本当の違いを数字で整理します。

SECTION 01項目別の違い一覧
項目 株式会社 合同会社 差
法人税率 所得800万以下15%
超23.2%
所得800万以下15%
超23.2%
同じ
消費税 課税売上1,000万超で課税 課税売上1,000万超で課税 同じ
法人住民税均等割 最低7万円/年 最低7万円/年 同じ
役員報酬の経費算入 定期同額給与で全額損金 定期同額給与で全額損金 同じ
登録免許税(設立時) 最低15万円 最低6万円 9万円差
定款認証手数料 3〜5万円(必要) 不要 最大5万円差
役員任期 最長10年
(更新登記必要)
任期なし 登記費用差
決算公告義務 あり(官報6万円〜) なし 毎年差

※税率・均等割は2026年時点の標準的な区分。資本金1,000万円以下・東京都を想定した数値です。

SECTION 02設立10年で支払う合計コスト
設立から10年間の「会社形態に起因する」コスト比較
TOTAL COST OVER 10 YEARS — KK vs GK
株式会社(KK) 約 36万円
登録免許 15万
認証 5万
任期更新 10万
公告 6万
合同会社(GK) 約 6万円
登録免許 6万
登録免許税
定款認証
役員任期更新登記
決算公告
合同会社を選ぶことで、10年で約30万円のコスト削減
※ 法人税・消費税・住民税の本体部分は両者とも同額です。
税金本体は同じ、違うのは「形態維持コスト」

利益が同じであれば、納める法人税・地方税・消費税は1円も変わりません。違いはあくまで設立時と維持にかかる手数料・登記費用の差。「節税のために合同会社」という選び方は誤解です。

それでも株式会社を選ぶべきケース

金融機関からの融資・VC出資・採用力・将来のIPOを視野に入れるなら株式会社一択です。BtoB取引で信用調査される業種、補助金申請が多い業種でも株式会社が有利。逆に1人会社・不動産管理・資産管理会社なら合同会社で十分です。